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歴史的にも自然災害が多く、防災や減災への意識と取り組みが活発な和歌山県。毎年6・7月の梅雨期と9月の台風期は「大雨災害」、和歌山市など県北部では中央構造線断層帯(金剛山東縁-和泉山脈南縁)の活動による内陸地震、南海トラフ沿いの沿岸部では、地震と津波への対策が必要です。
特定の災害だけが起きやすいという傾向はありません。雨、風、地震、それらに属する浸水や土砂災害などの二次被害を含め、さまざまな種類の災害が全般にわたって起きやすいのが和歌山県の特徴です。災害の種類ごとに詳しく見ていきましょう。
和歌山の地震といえば、南海トラフ沿いのプレート境界で発生してきた巨大地震の歴史が思い起こされます。南海トラフとは、日本列島の南方の海底を東は東海地方から紀伊半島、四国を経て、九州は日向灘に至るまで約700kmにわたって走る水深4,000m級の海溝のことです。この南海トラフ沿いでは過去に何度も巨大地震が発生してきた歴史があり、和歌山県はその被害を受けてきました。
古くは宝永4年(1707年)の「宝永地震」にはじまり、安政元年(1854年)に起きた「安政東海地震」と「安政南海地震」、昭和19年(1944年)の「昭和東南海地震」、昭和21年(1946年)の「昭和南海地震」など、いずれも甚大な被害をもたらした巨大地震が発生しています。
また和歌山県北部には、日本列島を東西に走る中央構造線断層帯(金剛山東縁-和泉山脈南縁)が走っており、その影響から和歌山市周辺は地震活動が活発になっており、将来的にも中央構造線断層帯を震源とする大地震の可能性に警鐘が鳴らされています。
参照元:和歌山地方気象台公式HP(https://www.jma-net.go.jp/wakayama/bousai/phenomenon/zishinsaigai.html)
和歌山の高潮・津波による災害は、それぞれ台風と地震によって引き起こされるケースが顕著であり、特に地震による津波では、南海トラフ沿いのプレート境界を震源とする巨大地震で過去に何度も大きな被害を出しています。例えば、前出の昭和21年(1946年)に発生した「昭和南海地震」では大きな津波を伴い、建物の全壊2439、半壊966、家屋流出316、浸水16818という和歌山県内の被害が記録されています。
高潮については、台風が和歌山県の西側を通過して南よりの風が吹く場合に高潮の影響を受けやすくなるため、満潮時には一層潮位が増すため沿岸部は要注意です。
参照元:和歌山地方気象台公式HP(https://www.jma-net.go.jp/wakayama/bousai/phenomenon/zishinsaigai.html)
和歌山県では、台風・大雨による土砂災害も過去に発生しています。例えば、平成23年(2011年)の「台風12号」の襲来では、県南部を中心に深層崩壊、斜面崩壊、表層崩壊、土石流などが多数発生し、多くの犠牲と被害をもたらしました。
土砂災害といえば山間部での被害を想定しますが、現実には山間部だけでなく市街地でも災害が発生することがあります。とりわけ崖地や急傾斜地の側は要注意です。このような場所では台風や大雨の際、地滑りや崖崩れなどの土砂災害が起きる可能性があります。
和歌山県内で新築住宅を建てるための土地選びを行うときは、こうした点に留意しておくといいでしょう。
参照元:和歌山地方気象台公式HP(https://www.jma-net.go.jp/wakayama/bousai/phenomenon/taifusaigai.html)
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